
同じ5本・同じ値幅なら、動き方も一緒?
損切りなしを選べば、資金は少なくて済む?

・ 注文範囲と利益幅の決め方の違い
・ 上限やレンジ外に達したときの動き
・ 同じ数量で評価損を比べる方法
トラリピはレンジの上下限・本数・利益値幅などを決め、ループイフダンは用意された売買方向・値幅のシステムと最大ポジション数などを選びます。「設定が簡単か」だけでなく、想定外の値動きになったときの注文と損失の扱いまで確認すると、自分が管理したい方法を選びやすくなります。
ここではアイネット証券のループイフダンと比較します。確認日は2026年11月7日。数値例は仕組みを説明する仮定で、現在の相場・推奨設定・将来の運用成績ではありません。
注文範囲と利益幅の決め方が違う

最初に、注文画面で何を指定するかをそろえて見てみましょう。
| 比べる項目 | トラリピ | ループイフダン |
|---|---|---|
| 注文を組む方法 | レンジの上下限・本数・1本の数量を指定 | 通貨ペア・売買方向・設定値幅を選び、数量や最大ポジション数を指定 |
| 新規注文の間隔 | レンジと本数から決まる。トラップ値幅を指定して決める方法もある | 選択したシステムの設定値幅に従う |
| 利益確定の幅 | 新規注文の間隔とは別に利益値幅・利益金額を指定できる | 選択した設定値幅を基準に利益確定のレートが決まる |
| 想定範囲を動かす機能 | レンジシフトを使う場合は、その条件も設定する | B/Sタイプの損切りあり・なしで、価格追従の扱いが変わる |
トラリピの項目は公式の新規注文ガイド、ループイフダンの選択項目は公式の開始手順で確認できます。ループイフダンは開始時点で最初のポジションを持つため、「設定を保存しただけ」と取り違えないようにします。
トラリピにはレンジシフトがあります。「トラリピは範囲固定、ループイフダンは必ず追従」と分けると、実際の設定による違いを見落とします。使う機能と損切り条件まで比較しましょう。
同じ5本でも、注文範囲の計算をそろえる

トラリピは上下限の間に何本置くかを考える
公式のトラップ値幅の式は、(レンジ上限-レンジ下限)÷(本数-1)です。例えば米ドル/円の買いを147~149円に5本置く仮定なら、(149-147)÷(5-1)=0.5円間隔です。
| 下限 | 上限 | 本数 | 新規注文の間隔 |
|---|---|---|---|
| 147円 | 149円 | 5本 | 0.5円(50銭) |
この場合の注文価格は147円・147.5円・148円・148.5円・149円。価格の点は5つ、点と点の間は4つです。新規注文の間隔を0.5円にしたことと、利益確定の幅を0.5円にすることは別です。
ループイフダンは設定値幅と最大ポジション数から範囲を読む
ループイフダン公式の用語説明では、注文範囲の目安を設定値幅×最大ポジション数で確認します。50銭間隔・最大5なら0.5円×5=2.5円です。
損切りなしの公式説明では、保有ポジションとIFD注文数の合計が最大ポジション数と同じになるよう管理します。「最大5」という設定を、いつでも5本すべて約定済みと読み替えないようにしてください。
トラリピの上下限の差2円と、ループイフダンの上の計算結果2.5円を、そのまま同じレート区間と扱わないでください。起点となる価格、保有ポジションと待機注文、損切りの設定を確認してから、実際にどの価格へ注文するかを比べます。数字の大きい方が安全という意味でもありません。
想定範囲を外れたときの動きを比べる

利益が出ている場面よりも、価格が一方向へ進んだときの扱いを先に決めておくと、選択基準が明確になります。
| 設定 | 範囲外・上限時に確認すること | 残るリスク |
|---|---|---|
| トラリピ:レンジシフトを使わない | 設定レンジの外には、そのトラリピの新規注文価格はない。ストップロス等の別条件も確認 | レンジを外れても保有建玉の評価損やスワップは動く |
| ループイフダンB/S:損切りあり | 最大ポジション数を超える場合、損切りと新規注文で価格に追従 | 相場が不利な方向へ進み続けると、損切りが繰り返される場合がある |
| ループイフダンB/S:損切りなし | 上限を超える新規注文は発注せず、ポジションを保有し続ける | 含み損の拡大や、口座のロスカットは防げない |
ループイフダンは損切りありの仕組みと損切りなしの仕組みを分けて確認できます。買いと売りを同時に運用するBSタイプは、公式開始手順で「損切りあり」のみと案内されているので、B/Sタイプの説明をそのまま当てはめないようにします。
トラリピのレンジシフトは、利益が出る方向へレンジを外れた場合に、その方向へレンジを移す機能です。判定は毎営業日の取引終了時で、新しいレンジは次の取引開始時に反映されます。ストップロスが必須、決済トレールとの併用不可などの条件もあります。不利な方向で損切りしながら追従するループイフダンの設定とは、動く条件も確認する時点も分けて比較しましょう。
トラリピのレンジ外で注文を追加するか、設定を見直すかの判断は次の記事で確認できます。
トラリピがレンジアウトしたらどうする?放置・追加・再設定の判断方法
必要資金は保有数量と評価損をそろえて比較する

「同じ予算ならどちらがよいか」は、数量・注文価格・想定する不利なレートが決まらないと比べられません。まず、サービスの違いとは切り離して、同じ建玉なら価格差による損益は同じことを確認します。
米ドル/円を147円・147.5円・148円・148.5円・149円で各1,000通貨買い、5本すべてを保有したままとする仮定です。合計5,000通貨、平均買値は148円。途中の決済・追加注文・スプレッド・スワップ・約定差は含めません。ループイフダンの実際の約定を再現する例ではありません。
| 評価するレート | 平均買値との差 | 5,000通貨の評価損 |
|---|---|---|
| 146円 | 146-148 | -10,000円 |
| 145円 | 145-148 | -15,000円 |
| 140円 | 140-148 | -40,000円 |
例えば140円なら(140-148)×5,000=-40,000円です。ここへ必要証拠金や費用も考慮するため、4万円だけ用意すれば運用できるという意味ではありません。損切りや追従で建玉が変われば、この表とは別の計算が必要です。
トラリピは注文画面の「トラリピのリスクを試算」、ループイフダンは公式資金シミュレーションで、必要資金や想定変動幅を確認します。後者は本番口座での利用となり、過去の値動きや試算結果が将来の値動きを保証するものではありません。
スワップやスプレッドを比較するときも、同じ通貨ペア・売買方向・数量・日付にそろえます。受取スワップだけを見て、保有中の評価損を除外しないようにしましょう。
選ぶ前に、変更したい条件を3つ書き出す

- 注文価格の上下限を自分で決めたいか。固定した範囲へ注文を置くのか、価格追従も使いたいのかを決めます。
- 新規注文の間隔と利益確定の幅を別々に決めたいか。トラリピの設定項目と、ループイフダンで選べるシステムの値幅を照合します。
- 想定外の値動きで、何を止めるか。新規注文を増やさないのか、損切りして追従するのか、口座資金を含めて決めます。
設定項目が多いことも少ないことも、将来の利益を保証しません。説明できない機能を有効にする前に、どの価格で注文・決済されるかを公式ガイドと確認画面で確かめましょう。
トラリピの具体的な設定手順は、次の記事へ進んでください。
トラリピの設定方法|通貨ペア・レンジ・本数を決めて初回注文する手順
トラリピとループイフダンの比較でよくある質問

まとめ|注文範囲と想定外の動きから選ぼう

✓ レンジ上下限・注文間隔・最大数量を並べる
✓ 範囲外で新規注文と損切りがどう動くか確認する
✓ 同じ数量・不利なレートで評価損と必要資金を試算する

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