
途中で止めても、建玉は残る?
あとで全部まとめて再開できる?

・ 設定方法と次の新規注文価格の違い
・ 停止・取消後の建玉と決済注文の扱い
・ 再開前の確認と、同じ条件で資金を比べる方法
トラリピとトライオートFXを選ぶときは、始めやすさに加え、「止めた後まで自分で管理できるか」を比較しましょう。本記事では、マネースクエアのトラリピとインヴァスト証券のトライオートFXを、運用中の判断に絞って比べます。
公式情報の確認日は2026年11月8日です。数値例は仕組みを説明する仮定であり、現在の相場、推奨設定、運用実績ではありません。トライオートCFDの銘柄別条件とは分けて読んでください。
両社の設定方法と選べる自由度

トラリピは通貨ペア・売買方向・レンジ・本数・数量・利益値幅などを決めて注文を組みます。一方、トライオートFXには用意された戦略を選ぶセレクトと、自分で設計するビルダーがあります。「トライオートFXは選択型だけ」と考えると、比較がずれます。
| 比較する場面 | トラリピ | トライオートFX |
|---|---|---|
| 注文の組み立て | レンジ・本数・数量・利益値幅などを指定 | セレクトで戦略を選ぶ方法と、ビルダー等で自分で組む方法がある |
| 次の新規価格 | 設定したトラップ価格を基準にリピート。レンジシフト等を使う場合は別条件を確認 | カウンター・フォローや価格固定の設定により変わる |
| 止めた後の管理 | 取消時に建玉と決済注文の残し方を選ぶ | 稼働停止後も建玉と決済注文は残る。再開は注文単位で確認 |
注文項目はトラリピの公式注文ガイド、セレクトとビルダーの違いはインヴァスト証券のビルダー解説で確認できます。両社とも、どの設定を選んだかで保有数量や相場変動への対応が変わります。
通貨ペアや最低取引数量など、他社も含めて候補を絞りたい場合は総合比較を先に見てください。
トラリピは他社と何が違う?国内リピート系FX8社を通貨ペア・最低取引数量・スワップで比較
トライオートFXは次の新規注文価格まで確認する

トライオートFXの詳細設定には、決済後に逆張り方向の注文を出す「カウンター」と、順張り方向の注文を出す「フォロー」があります。買いの場合、カウンターは決済価格より下、フォローは決済価格より上の新規買いを考える設定です。
米ドル/円の買いを150円で決済した仮定
| 2回目以降の設定例 | 次の新規買い価格 | 読み方 |
|---|---|---|
| カウンターで決済価格から1円下 | 149円 | 150−1=149。価格が下がる側で次の買いを待つ |
| フォローで決済価格から1円上 | 151円 | 150+1=151。価格が上がる側で次の買いを待つ |
| 上の両方をオン | 149円と151円のOCO | 片方が成立すると、もう片方は取り消される |
これは次の発注価格の例です。カウンターの価格固定を使うかによって、その後も同じ価格で新規注文するか、決済価格に連動するかが変わります。公式の自動売買機能ガイドで、カウンター・フォロー・「固定する」をまとめて確認してください。
初回の注文価格だけをそろえても、2回目以降の発注条件が違えば保有の経過は変わります。比較する際は「決済後にどこで買い直すか」まで書き出すと、設定の取り違えを減らせます。これは利益の優劣を示すものではありません。
停止・取消で建玉が消えるとは限らない

両社とも、新規の繰り返しを止めることと、保有建玉を決済することは分けて考えます。建玉が残れば、止めた後も評価損益やスワップは変動します。
トラリピは取消時に3つから選ぶ
| トラリピ取消時の選択 | 建玉 | 決済注文 |
|---|---|---|
| ポジションを残す・決済注文を残す | 残る | 残る |
| ポジションを残す・決済注文を取り消す | 残る | なくなる。別途決済の管理が必要 |
| ポジションを決済する | 取消と同時に成行決済 | 建玉の決済で損益が確定 |
公式の取消手順では、どの選択肢でも決済後はリピートしません。決済注文を残す場合の決済トレールやストップロスの扱いもあるため、画面の確認内容と詳しい取消方法を見てから操作します。
トライオートFXの全停止は建玉の一括決済ではない
トライオートの公式PC操作マニュアル「稼働停止・再稼働」では、全停止で発注済みの新規注文を取り消し、保有建玉と決済注文は有効のまま残す扱いです。「全停止したから含み損もなくなった」とは考えないでください。
運用を終えたい場合は、稼働状態に加えて建玉・決済注文を確認し、必要な決済を別に判断します。別グループが動いていれば、そのグループの新規注文まで止まったことにはなりません。
再開はトラリピの新規設定とトライオートFXの個別再稼働を区別

トラリピは取消済みの注文が自動復活しない
マネースクエア公式FAQでは、設定を維持したままの一時停止はできません。取消後に再び始めるときは、今のレート・残った建玉・数量・資金を確認して新たな設定を検討します。
以前と同じ条件で始めても、口座に残した建玉と新しい注文が重なることがあります。設定方法と保有数量を一緒に確認しましょう。
トライオートFXも全注文を一括で再開できるわけではない
インヴァスト証券の再稼働FAQでは、停止中の自動売買注文を一つずつ再稼働します。自動売買注文に建玉がある場合は、その決済が完了するまで再稼働できません。既存の自動決済、または手動決済の完了後に操作します。
停止したグループが見つからないときは、ポートフォリオの表示を「稼働停止」か「すべて」に切り替えます。そのうえで「詳細」→「注文設定」へ進み、対象の稼働切替と確認画面を確認します。
再稼働できない建玉がある場合、まず残高・決済注文・保有を続けるリスクを確認します。再開ボタンを使うこと自体を目的に、含み損の建玉を急いで決済する必要があるとは限りません。決済すれば、その時点の損益が確定します。
必要資金と費用は同じ数量・保有状態で比べる

会社名だけで「こちらの方が少額で安全」とは判断できません。通貨ペア、売買方向、1注文の数量、最大で持つ総数量、損切り条件をそろえ、そこから必要証拠金と相場変動に耐える資金を分けて確認します。
止めたまま建玉を残す場合と、決済する場合の仮定
米ドル/円を147円と148円で各1,000通貨買っていたとします。平均147.5円・合計2,000通貨です。新規注文を止めても、この建玉を残せば評価損益=(評価レート−147.5円)×2,000通貨で動きます。スプレッド・スワップ・スリッページ等は含めません。
| 建玉の扱い | 146円時点 | その後145円になった場合 |
|---|---|---|
| 新規を止め、2,000通貨を保有 | 評価損 −3,000円 | 評価損 −5,000円 |
| 146円で全て決済できたと仮定 | 売買損益 −3,000円で確定 | 決済済みのため、この建玉の売買損益は −3,000円 |
147円の建玉の損益と148円の建玉の損益を個別に足しても同じ結果です。これは会社間の成績比較ではなく、「止める」と「決済する」では残るリスクが違うことを確認する例です。
費用も、自動売買手数料だけでなく実際の自動売買スプレッドと、買い・売りそれぞれのスワップを同じ時点・数量で比較します。トライオートFXの取引概要では売買価格差があり、相場急変等で拡大する場合があります。裁量注文向けの原則固定スプレッドの数字を、そのまま自動売買の費用に使わないようにしてください。
FXは元本保証ではなく、相場急変時などは預託した証拠金を超える損失が生じるおそれがあります。自動売買でもこのリスクはなくなりません。
トラリピとトライオートFXのよくある疑問

トライオートFXはセレクトしか使えませんか?
ビルダーなど、自分で売買条件を組む方法もあります。選ぶ戦略名だけでなく、数量・損切り・決済後の注文価格を確認しましょう。
トラリピは取消すと建玉もなくなりますか?
取消時の選択によります。建玉を残す方法と、成行で決済する方法があります。残す場合は決済注文を残すかも確認します。
トライオートFXを全停止すれば損失は止まりますか?
建玉が残っていれば評価損益は変わります。新規注文の停止と、保有建玉の決済は別の操作です。
停止したトライオートFXは全部まとめて再開できますか?
再稼働FAQでは注文ごとの操作です。建玉がある注文は決済完了まで再稼働できないため、まず保有状態を確認してください。
どちらが儲かりますか?
会社名だけでは決まりません。設定、保有数量、値動き、費用によって結果は変わり、過去のシミュレーションも将来の利益を保証しません。管理できる注文条件から選びましょう。
選ぶ前に、止めた後まで説明できるか確認する

トラリピは取消時の選択と再設定、トライオートFXは詳細設定と個別再稼働の条件を理解しておくと、運用中に慌てにくくなります。優劣を一つに決めるより、自分が管理する内容を具体化しましょう。
・ 決済後、次の新規注文が出る価格を説明できる
・ 停止後に残る建玉・決済注文を確認できる
・ 再開前に残存建玉と新たな数量の重なりを確認できる
・ 同じ総数量で資金・評価損・費用を比べられる
仕組みと資金の準備を整理してから、各社の最新条件を確認してください。まず自動売買全体の始め方を見直したい方はこちらへ。
トラリピ研究所 