
設定を半分にすれば、持っているポジションも半分になる?
含み損があるときは、どこを確認すればいいの?

「最初より取引を小さくしたい」「これ以上ポジションが増えるペースを抑えたい」。そんなときに使えるのが、トラリピの注文数量変更です。
数量変更は、保有中のポジションを決済する操作ではありません。この記事では、変更した数量がいつ反映されるかを具体例で確認し、数量変更・注文取消・保有分の決済を使い分けます。
・ 数量を減らしたとき、すぐ変わる注文と変わらない保有分
・ アプリ・PCの操作手順と、減らせる数量の下限
・ これからの注文を減らすか、今ある建玉を整理するかの選び方
取引条件の確認日:2026年11月8日。トラリピFXの注文数量を減らす場合を扱います。画面や条件は変更されることがあります。
注文数量を減らしても、保有中のポジションは減らない

トラリピでは、価格ごとに並べた注文1本を「トラップ」と呼びます。数量変更は、この1本あたりの注文数量を変える機能です。トラップ本数を減らす操作とは異なります。
公式の注文数量変更の案内では、反映される時点を次のように分けています。
- まだポジションがないトラップ:数量変更が完了した時点で、新しい数量に変わります。
- すでにポジションがあるトラップ:保有分は維持され、その決済後に出る新規のリピート注文から新しい数量になります。
ここでいうポジション(建玉)は、買ったり売ったりしたあと、まだ決済していない保有分です。数量を減らす設定を受け付けても、今の保有数量や含み損がその場で半分になるわけではありません。
これから成立する注文を小さくしたいなら数量変更、今の保有量を減らしたいなら建玉の決済を含む見直しです。どちらが目的かを決めてから画面を開くと、操作を取り違えにくくなります。
具体例|2,000通貨から1,000通貨に減らすとどうなる?

説明用に、米ドル/円の買い注文を150円・149円・148円に各2,000通貨で置いたケースを考えます。現在は148.5円で、150円と149円の2本だけ保有し、148円の注文はまだ成立していないとします。
この3本を1本あたり1,000通貨に変更すると、次の状態になります。数値は仮定で、現在の相場や推奨設定ではありません。
| 買い注文の価格 | 変更前の状態 | 変更完了直後 | その後の新規注文 |
|---|---|---|---|
| 150円 | 2,000通貨を保有 | 2,000通貨のまま | 決済後は1,000通貨 |
| 149円 | 2,000通貨を保有 | 2,000通貨のまま | 決済後は1,000通貨 |
| 148円 | 2,000通貨の注文が未成立 | 未成立の注文が1,000通貨に変わる | 1,000通貨で成立し得る |
変更直後の保有数量は4,000通貨のまま
この時点の保有数量は、2,000通貨×2本=4,000通貨です。設定値を半分にしても、2,000通貨にはなりません。同じ148.5円で比べる価格差による含み損も、(150−148.5)×2,000+(149−148.5)×2,000=4,000円のままです。
既存2本を保有したまま、148円の注文が成立した場合
150円・149円の保有分を決済せず、下がって148円の買いも成立すると、合計は2,000+2,000+1,000=5,000通貨になります。変更しなかった場合の6,000通貨よりは小さくなりますが、「3本とも1,000通貨で合計3,000通貨」にはまだなりません。
さらに147円まで下がった同じ条件で比べると、変更した場合の価格差による含み損は6,000+4,000+1,000=11,000円、変更しなかった場合は6,000+4,000+2,000=12,000円です。
スプレッド・スワップ・約定差を除いた単純計算です。途中の決済・再注文や他の注文はないものとし、実際の口座の必要資金やロスカット価格を示す計算ではありません。
減額後は、古い数量の保有分と、新しい数量の注文が混在する期間があります。設定値だけでなく、ポジション一覧の実際の数量も確認しましょう。
アプリ・PCで注文数量を減らす手順と、減らせないときの確認点

アプリでは「トラリピ管理」から対象を選ぶ
- 画面下部の「トラリピ管理」を開き、変更するトラリピを選びます。
- 「注文数量変更」を選び、変更後の1本あたり数量を入力します。
- 「トラリピのリスクを試算」などで変更後の必要資金を確認し、「確認へすすむ」へ進みます。
- 通貨ペア・売買方向・変更後の数量を照合し、問題がなければ「変更する」で確定します。
- 完了表示と設定値を確認し、ポジション一覧で保有数量も別に確認します。
100通貨単位で調整する場合は、数量入力欄をタップして手入力する必要があると公式ガイドで案内されています。詳しい画面はアプリの注文修正ガイドを参照してください。
PCでは「トラリピ管理表」から変更する
メニューの「トラリピ管理表」→対象の「詳細/変更/取消」→「注文数量変更」へ進みます。数量を入力したら、試算と確認画面を照合して変更を確定します。画面の位置はPCの注文修正ガイドで確認できます。
最低数量を下回る減額はできない
減らせないときは、まず通貨ペアの最低数量と変更の刻み幅を確認します。2026年11月8日時点のFXの売買単位は次のとおりです。
- 米ドル/円など、下記3ペア以外:1,000通貨以上で、100通貨ずつ変更できます。
- 南アランド/円・メキシコペソ/円・Nクローネ/Sクローナ:1万通貨以上で、1,000通貨ずつ変更できます。
たとえば米ドル/円は1,100通貨から1,000通貨へ減らせますが、1,000通貨から900通貨へは減らせません。100通貨単位で調整できることと、100通貨まで小さくできることは別です。入力欄が「万通貨」表示なら、1,000通貨=0.1万通貨として単位も照合します。
条件を満たしても受け付けられない場合は、画面のエラー内容と公式案内を確認してください。原因が分からないまま取消・再設定へ進まず、必要ならマネースクエアへ確認しましょう。
数量変更・注文取消・建玉決済は、減らしたい対象で選ぶ

「リスクを減らしたい」という目的でも、これからの注文か、現在の保有分かで対応が変わります。
| 目的 | 検討する操作 | 保有中の建玉への影響 |
|---|---|---|
| 今後も続けるが、次の注文を小さくしたい | 注文数量変更 | そのまま維持。決済後の新規注文から新数量 |
| 新しい注文を止めたい | トラリピの取消 | 選択肢によって、建玉・決済注文を残すか、成行決済するかが変わる |
| 現在の保有数量を減らしたい | 建玉の決済を含めて見直す | 決済した分の損益が確定。リピート注文が再び出ないかも確認 |
含み損のある建玉を決済すると、その分の損失が確定します。一方、数量変更だけなら、その建玉の価格変動リスクは残ります。今の含み損が厳しい場面で「設定を減らしたから大丈夫」と判断しないことが大切です。
取消時の建玉・決済注文の選び方は、次の記事で確認できます。
変更画面の試算と、口座全体の保有状況も分けて見ます。公式のリスク試算の説明では、注文中のトラリピを対象とする試算に、実際の口座の他の注文状況等は含まれないとされています。画面の見積額を、そのまま現在の口座全体の余力だと思い込まないようにしましょう。
現在の評価損益・必要証拠金・証拠金維持率から対応を考える場合は、こちらを先に確認してください。
トラリピのロスカットは何%?証拠金維持率と含み損の計算・対処法
注文数量を減らすときによくある質問

まとめ|次の注文と今ある保有分を分けて確認しよう

トラリピの数量変更は、運用を続けながらこれからの注文規模を小さくするときの選択肢です。保有中の数量がすぐに減る操作ではないため、減額後もしばらく古い数量の建玉が残ります。
減らしたいのが「次の注文」か「今の保有分」か決める
対象の建玉・未成立注文・変更後の数量を照合する
変更完了後も、保有数量と口座全体の余力を確認する

トラリピ研究所 